ヨガ

ヨガの種類と流派〜現代のヨガ11種類〜

前回の古代のヨガの種類に続き、今回は現代のヨガの種類についてお話していきます。
ヨガのレッスンを受ける時の参考にして頂けたらと思います。

現代ヨガ

「アイアンガーヨガ」

B.K.Sアイアンガー氏が考案したヨガ。
伝統的なヨガの体系や性質を継承しながら、伝統を裏打ちするための解剖学や心理学からも考えの要素を盛り込み、改善を加え進化させた。最大の特徴が姿勢。真っ直ぐに立つ姿勢(タダーサナ)を基本として体の方向性やバランス、調和などを観察しながら、ゆっくりとしたアーサナを行い、自らの骨格に合った姿勢に細心の注意を払う。初心者や身体の柔軟性がない人でも、ヨガのポーズが心身にもたらす最大限の効果を得る事の出来るスタイルのヨガ。
ポーズを補助する道具が取り入れられるのが特徴。

「アシュタンガヨガ」

決まったポーズの種類と順番に沿って、止まる事なく動き続け、身体と精神力を高めていくことのできるアシュタンガヨガ。
2000年程前にパタンジャリによって記された「ヨーガ・スートラ」の中に書かれている実践部門の「八支則」の教えを基に現代人も分かりやすく学べるように具体的に改善されました。
正式名は「アシュタンガ・ヴィンヤサ・ヨガ」。
このヨガの特徴は、型が決まっていて、太陽礼拝(サンサルテーション)スタンディングの各ポーズ、各シリーズのメインのポーズの数々、逆転のポーズの数々、フィニッシングの各ポーズから構成されています。
アシュタンガヨガのエネルギッシュな動きは、流れるように呼吸に合わせて行う「ヴィンヤサヨガ」や「パワーヨガ」の前身となった。

「イシュタヨガ」

イシュタとはサンスクリット語で「個人」という意味。
ハタヨガとタントラ哲学とアーユルヴェーダが統合されたヨガ。
自分のコンディションやペースに合わせた活発なポーズのあとにメディテーションが取り入れられる。
静と動のバランスが養われるヨガ。
より深い瞑想へと指導していくので、自分自身とゆっくり向き合いたい時におすすめです。

「陰ヨガ」

ほとんどのハタヨガが該当するアクティブに動くタイプのヨガを陽ヨガと称し、その反対側に位置するヨガを陰ヨガと言う。
1つのポーズのキープが数分と長いが、その間、骨格が適切に安定してリラックスできるポジションを自分で動きながら探し、調整していく。
キープする間の内観で、自分の身体のコンディションや心の変化の気付きを得ていきます。
主に関節などを柔らかくして、血流を良くし、心身のこわばりをほぐします。
日頃ストレスが溜まっている方、いつも忙しくされている方におすすめです。

「クンダリーニヨガ」

クンダリーニとはヒンドゥーの伝統において、人体内に存在するとされる根源的な生命エネルギーを意味します。
そのクンダリーニの覚醒を目指すヨガ。
尾骨あたりにたまっていて、生命力を養っている。その通り道である背骨の柔軟性を図り、働きを活性化することを目的にポーズと呼吸法を組み合わせた動きや瞑想法などを行う。
激しい呼吸法(火の呼吸)を行うので、比較的体力のある方におすすめです。

「シヴァナンダヨガ」

西洋医学の医師であったスワミ・シヴァナンダが西洋医学を否定する事なくヨガに加え体系的にまとめ直したヨガ。
12種類の基本のポーズを順番に行なっていくヨガ。
毎回同じポーズをとる事で、今の自分の心と身体の状態がよく分かり、安定とバランスのとれた状態を目指していきます。
2種類の独特の呼吸法があったり、ポーズとポーズの間には休憩ポーズがとられるのも特徴。

「パワーヨガ」

パワーヨガは、インド発祥のヨガをアメリカ人母国へ持ち帰り、パワフルに身体と心のエネルギーを使っていくエクササイズ要素の多いヨガ。
体幹をはじめ、骨盤や筋肉の調整も重要視されます。
1つのポーズの終わりが次のポーズの始まりとなり、流れるように動きますが、完成ポーズの段階でじっくりホールドして筋力とメンタルを鍛えていきます。

「ホットヨガ」

今や常温のヨガと切り離され、独自の人気を誇るホットヨガ。
高温多湿のインドの環境に合わせるように、整えられた施設の中でポーズをとります。
発汗することで自律神経の調整、デトックス効果や冷えなど、さまざまな不調に悩み女性におすすめ。
温かい環境では、身体の温まりも筋肉の緩みも早くなり、柔軟性を高めることが促進されます。

「リストラティブヨガ」

「究極なリラックス」と呼ばれるヨガ。
ほとんど不動で、ボルスターやベルト、ブランケットなどの用具に身を委ねることで極上のリラクゼーション効果が得られる。
完全に弛緩した体勢から瞑想に入る。ただ寝ているだけよりも緩みの効果が高くなるような身体の各部位の位置で休む事ができます。
緊張状態が抜けないという人におすすめ。

「ヴィンヤサヨガ」

ダイナミックで流動的な、動きのあるメディテーション。
1つ1つの動きが呼吸と連動し心拍数を上げていきます。
発汗量や運動量は多め。
スタジオなどにたまにある「ヴィンヤサフロー」は、呼吸と動きに体を同調させ、体の中に多くのエネルギーを取り込んで体内を巡らせたり、空間の中で自分のエネルギーをフロー(巡る)させようとするヨガ。

「ハタヨガ」

基礎をしっかり行うため、スローなヨガを始めるのに適しています。
ヴィンヤサより落ち着いていますが、リストラティブよりは動きます。

「ハ」は太陽・陽、「タ」は月・陰を意味し、身体の陰と陽のバランスをよく保ち調和することを目的としたヨガです。
呼吸とポーズに重点を置いた、現在ヨガの基本として多くのヨガスタジオなどの初心者クラスに取り入れられています。
そもそもは、体を動かすヨガのことの総称が「ハタヨガ」です。

一般的にヨガスタジオなどのハタヨガのクラスは、ゆっくりとした動きの中で呼吸し、無理なく体を伸ばしていくクラスという意味ですが、沢山動いてもハタヨガなので、前もってインストラクターさんにどんなクラスか聞いてみて下さいね。

いかがでしたか??
1言に〝ヨガ“と言っても沢山のヨガがありますね。
その日のご自身と対話しながら、色んなヨガを体感して、自分に合ったスタイルを見つけてみて下さい。

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