【NPO法人 ホスピタル・プレイ協会 すべての子どもの遊びと支援を考える会】 すべての子どもにホスピタル・プレイを届けるためのHPSの取り組み

活動紹介

 すべての子どもにホスピタル・プレイを届けるためのHPSの取り組み

■概要

 ホスピタル・プレイ・スペシャリスト(HPS)は、遊び(ホスピタル・プレイ)を用いて小児医療チームの一員として働く、英国生まれの専門職です。医療環境をチャイルドフレンドリーなものにし、病気や障がいを持つ子どもたちが医療とのかかわりを肯定的に捉えられるよう支援します。ホスピタル・プレイ協会 すべての子どもの遊びと支援を考える会は、平成24年にHPS養成講座の修了生が設立し、ホスピタル・プレイの啓発と普及のために全国で活動をしています。

 病気や障がいを持つ子どもたちは、自己肯定感を形成するための経験が損なれるだけではなく、継続する医療的ケアのために、情緒的にダメージを受ける危険性もあります。子どもとしてのありようが最も顕著に表れる「遊び」も制限され、大人によって「遊べない子ども」と勝手に分類される可能性があるため、自己実現していく過程を作ることも困難です。命を継続するための医療と、命を輝かせるための「遊び」を組み合わせ、子どもにやさしい医療を実現するためにHPSは努力します。

 具体的な活動として、医療的ケアを必要とする子どもたちにホスピタル・プレイを届ける活動、またホスピタル・プレ
イを普及するための教育研究活動や、有資格者へのキャリアアップ活動も実施しています。

■成果

 静岡県立大学短期大学部と協働し、HPS養成事業に深くかかわっており、これまでにホスピタル・プレイ体験型ワークショップを全国8ヶ所16回開催し、子どもときょうだい、家族を対象にホスピタル・プレイに実際に触れてもらう活動を行ないました。平成28年度は北海道、静岡、愛知で計3回開催し、58家族121名の参加がありました。ワークショップが1日限りの体験で終わることのないよう、家庭でもできる遊びの提案も行っており、病気や障がいを持つ子どもとときょうだいが共に楽しく遊び、家族は子どもの新たな一面を発見することができました。

 さらに医療的ケアを受けながら在宅で生活する子どもたちへの在宅支援については、5年間で27名の病児、障がい児の自宅を訪れ、平成28年度は7名のHPSが3歳~15歳の12名の子どもへ127回訪問しました。HPSのかかわりにより「患児」から「子ども」に戻すこと、子どもとしての当り前の「生」を外に向けて発信すること、生まれてきてよかった、生んでよかったと思える親子の関係性づくりができました。

 また、在宅支援時に看護師やPT(理学療法士)やOT(作業療法士)の見学受け入れや、HPSが子どものケアに同行しPTやOTにアドバイスを行うなど多職種間の横のつながりもできました。在宅支援に関わるHPSに求められる知識や技術、態度に対する理解も深まり、今後はその成果を在宅医療に関わる専門職と共有し、チームとしての働きかけの向上を図っていきます。

■URL
NPO法人 日本ホスピタル・プレイ協会 すべての子どもの遊びと支援を考える会