【東郷町(愛知県)】東郷モデル「支援をつなぐ~発達障がい児の早期発見・早期支援の取り組み~」

活動紹介

【取組の背景・目的】

発達障がい児・者の生活のし辛さが明らかになり、家族や周囲の理解によって、その生き辛さが和らぐことが分かってきています。学齢期においては、二次障がいにより自己肯定感の欠如や不登校が生じています。併せて、発達障害者支援法の改正では、地方公共団体の責務が明らかになり、地域の実情に応じた体制の整備が課題となっているところです。本町では、平成23年度から発達特性のある児童の保護者への支援をするために「東郷モデル」支援体制(図1)を作り、特性が現れる幼児期から早期に支援を開始し、自己肯定感を育てながら、幼児期及び学童期を過ごせるよう、保健・福祉・教育関係者が連携し、切れ目のない支援を体制化しています。

【東郷モデルの特徴】 ~ライフステージが移っても、支援が継続されるように~

(1) 
発達障がい児の発見と支援体制を保健・福祉・教育関係者で構成される東郷町発達障がい早期総合支援連絡協議会にてモデル化し、ライフステージが移っても、支援が継続されるよう、その支援体制に基づき実施してきたこと。
(2)
母子保健担当者が要となり、育てにくさを抱えている保護者の支援に結びつくよう、切れ目ない支援をコーディネイトし、関係機関と連携し実施していること。また、幼少期を担当した保健師が充分な調整
を重ね、個人情報の取り扱いなど特に慎重な学校関係者との連携調整を行ったこと。
(3)
愛知県が養成した愛知県発達障害支援指導者、臨床心理士を中心とした発達支援スタッフが、園や学校を巡回し、相談を実施していること。
(4)
育てにくさを抱える保護者への支援を1歳(お誕生日相談)から開始している。併せて、父親の育児参加、児童の発達の理解を深めるため、健診事後教室「なかよし教室」や「5歳児発達相談」に、
父親の参加を促していること。
(5)
3歳児健診から就学前、学齢期に至る支援が継続していること。(5歳児スクリーニング事業、小学校等巡回相談等)
(6)
町立の児童発達支援事業所「ハーモニー」と関係機関との連携が図られている。健康課を始め、小学校教員が随時ハーモニーを訪問していること。
(7)
保育士、教員を始め、学校生活介助員や放課後子ども教室の職員等を含めた支援者を支える研修会・事例検討会を実施していること。
(8)
愛知県下においても、実施している市町村がなく、関係機関と顔の見える緊密さを保持しながら、実施していること。

【内容】  



【成果】

(1) 
発達特性のある児童を育てる保護者は、幼児期から育てにくさを感じており、育児書通りには進まない育児困難感を抱いています。中には、児童が他児に手を出してしまうことや落ち着きがないため、子育て支援センターなどに出かけられない保護者や、父親の育児参加が少なく、母親任せの方もいます。まずは、母親の育児をねぎらい、育児指導を行い、次に父親にも児童の発達特性を伝え、両親の育児観を整えることで、保護者の孤独感を軽減しています。

(2) 
発達支援スタッフの指導により、保育士、教員が児童の成長を支え、周囲の支援により、発達障がい児がスキルを身に着けることができています。

(3)  
18歳までを支援するこども課が就学前学校訪問を調整し、保護者と学校との情報交換が円滑にできています。

(4) 
発達特性のある児童は、ライフステージが進むにあたり、その特徴を持ち合わせながら成長します。発達障がい児を支援する保育士や教員は、日々試行錯誤を繰り返し、模索しながら支援をしています。発達障がい児を支援する職員が孤独に至らないように、巡回相談や研修会(講演会・事例検討会)を実施し、支援方針の検討、職能を向上させる取り組みは、現場支援者の下支えやモチベーションアップにつながっています。

【今後の展開】

医療機関と連携を図り、思春期を迎えた生徒への支援内容を検討し、社会性を育てる支援を実施したいと思います。また、社会人として、職場で活かせるスキルを身に着ける支援をしたいと思います。

図1 「東郷モデル」支援体制 ~ライフステージが移っても、支援が継続されるように~

表1 実績

■URL
取組概要「東郷モデル「支援をつなぐ~発達障がい児の早期発見・早期支援の取り組み~」」